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執筆者の写真webmaster

2017 年「第 10 回ふれあいサイクルイベント」報告集

更新日:2023年8月24日

気象庁の最新大型コンピューターの予報を狂わせた参加者の熱意! 幻想的な「しまなみ海道」体験とすてきな交流のひととき!!

  • 主催 NPO 法人 サイクルボランティア・ジャパン(CVJ)

  • 共催 青い鳥ことばの会、(社福)ワークきらり、大阪でタンデム自転車を楽しむ会

ボランティアの原点である人としての優しさを実感した2日間の旅!


[I]二日間の概要

 NPO 法人サイクルボランティア・ジャパンは、これまで 08・09 年の「しまなみ海道イベント」、10 年「小豆島イベント」、6 年前から新たな名称で実施 されている淡路島での 5 年間の「ふれあいサイクル イベント」、.昨年は再び「しまなみ海道」と過去 9 回のイベントを積み重ねてきました。


 また、4 年前からは生活・就労支援施設「ワークきらり」や「大阪でタンデム自転車を楽しむ会」も共 催団体として加わり、4 月 8 日(土)~9 日(日)の両日「第 10 回ふれあいサイクルイベ ント」が、広島~愛媛を結ぶサイクリストの聖地「しまなみ海道」を舞台に行なわれました。  今回のイベント当日は、1週間前からずっと変わらず雨の天気予報。当日もサイクリングの出発地点である愛媛県今治市に向かう途中の淡路島では、バスのフロントガラスに雨粒が当 たり、サイクリングが実施できない場合の善後策を頭にあれこれ思い巡らせながらの道中と なりました。

 今回は大阪から 71 名というかつてない参加者が、満員のバスと伴走車3台、自家用車1台 に分乗し、現地集合3名と合わせ 74 名が今治市のサイクリングターミナル糸山に集合しまし た。また、2日目のサイクリング時には現地サイクリスト3名が全行程サポートにあたって くださるなど合計 77 名が集う大きなイベントとなりました。

 参加者の内訳は、「障害」をもった方 30 名、CVJ ボランティア 11 名(内、関東 4 名、 関西 7 名)、一般ボランティア 24 名、家族 4 名、ゲスト 2 名と幅広い参加者が集いました。 また、この中には 3 名の看護師さんがおられ、イベント中、 参加者の健康管理に関わってくださいました。

「障害」をもった方は視覚障害をもつ方 5 名、知的・「自閉」など発達「障害」の方 25 名と今年も数多く参加してくださり、 運営面での配慮を心配したのですが、ボランティアの方々の献身 的なご尽力、「枚方市民活動センター」の後援、イベントを盛り 上げてくださったゲストの方々、また(株)モンベル、(株)わかさ生活、「大阪でタンデム 自転車を楽しむ会」の温かいご支援など“多くの方々に支えられ成し遂げられたイベント” だと感じております。

 個人的には、今回が 10 度目の「イベント」ということもあり、毎年、リピーターとして参 加してくださっているボランティアや参加者のみなさま方とのこれまで積み重ねてきた信頼 の賜物のうえに実施できたイベントだという感がとても強くしております。

※4 月 7 日(金)イベント前日あれこれ

 イベントの「実施要項」については、2週間前に参加者の ML(メーリングリスト )でお知らせすることはできていたのです が、直前になってキャンセルや追加希望が あったりし、担当ボランティアの変更、部 屋割りや座席表の作り直しなどがあり、か なりの混乱があった のですが、夕方までに ほぼイベント準備物を作成し終え、仕事先でもある「青い鳥ことばの会」茨木教室へ。

 19 時にはこのイベントのために遠路関東や兵庫県などから来てくださ り教室で前泊する 9 名のメンバーと「おどりや」という居酒屋で夕食。

 これまで 9 年間毎年お世話になっていた居酒屋さんはカウンター席で話もしにくいというこ ともあり、元 CVJ メンバーの U さんの紹介でこのレストランの予約をとっていただきました。 2時間ほど盛り上がった後、茨木教室に戻り、全員で参加者へ手渡しする資料や名札や縁 日体験の金券づくり、資料のビニール袋入れなど、ちょうど深夜 12 時までかかって準備作業を完了し、9 名がそれぞれ持参の寝袋で雑魚寝をし、当日を迎えました。

※ 4 月 8 日 ( 土 )(第1日目) <出発→今治到着>

 初日の行程は、まず枚方市を出発し、茨木市内2か所の合計3か所 からそれぞれバスに乗り、愛媛県今治市に向けて出発。また、イベン ト荷物・タンデム自転車や参加者を乗せたバン2台とタンデム自転車 などを積んだ軽トラックも同時に、イベント出発地点のサイクリング ターミナル糸山に向かいました。

 早朝スタートのため遅刻者が出ないか、またバスが 満席となる参加者がトラブルなく集合してくださるか 心配でしたが、全員バスに無事乗車。企画したものに とって誰一人欠けることなく、出発することができた ことは大きな喜びでした。

 ただ一つ心配なことは、1週間前から変わらず雨の 天気予報が出ており、空模様は今にも降りだしそうな 中での出発となりました。

 今治市までのルートは、今年新しくお世話に なった寝屋川バス相良進一ドライバーにお任せ しましたが、瀬戸内に沿って行くのではなく、 淡路島を縦断し、四国の北側の高速道路を進み ましたが、明石大橋を渡り、淡路島を走行中は 無情の雨。そのため、車中では雨が強くてサイ クリングができない場合のプランのいくつかを みなさんに発表するなど、イベント実施にあたってあれこれ頭を悩ましながらの行程となりま した。


 途中2度のトイレ休憩をはさみ、2度目の休憩時には車中での昼食用弁当とお茶を 配るなどして、第一の目的地「サイクリングターミナル糸山」には予定時刻 10 分過ぎの 13 時 10 分に到着しました。 車中では、日程説明、役割分担紹介、ボランティア打ち合わせなど事務的な連絡だけでなく、参加者のカラオケやゲストのうたごえリーダーの指導で歌のひととき、トンカツ弁当を食べたりしながらの到着となりました。








<サイクリングスタート>

<1日目サイクリンググループ>

  参加者の熱意が通じたのか、四国に入ってからは曇り空 ながら雨はあがり「サイクリングターミナル糸山」でレン タサイクルを 20台借り、個人持 ち込み自転車8台、タンデム8台の合計 36 台 の自転車がタンデム、自転車 A・B・C の合計4 つのグループに分かれてサイクリングのスタートを切りました。 といっても最初のループ坂はこう配がきついのと走りはじめで、足を痛めてはいけないとい うことで歩いてのスタートとなりました。

 まず来島海峡にかかる三つの吊橋(1570m、 1515m、960m)を渡ったのですが、橋から海を 眺めると通常の天候では決して見ることのでき ない海の上に霧のような雲海がかかり、霧笛を 鳴らし航行する船の音に何とも言えない幻想的 な景色を楽しみながらのサイクリングとなりました。3つの橋を渡り切ると一般道に下り すぐ近くの「吉海いきいき館」へと向かいました。

<サイクリング・徒歩グループ合同で亀老山展望台へ>

 「サイクリングターミナル糸山」で、サイクリンググ ループの出発を見送った後、一足早く「吉海いきいき館」 で、休憩・ショッピングなどで過ごしていた「徒歩グル ープ」と合流し、全員バス・伴走車・自家用車に分乗し、 車で 10 分余りの標高 307.8mの「亀老山展望台」に行き ました。  ここは、写 真家故安藤喜多夫氏の提案によりテラスが 設けられ、頂上は建築家、隅研吾氏設計の 近未来的な展望台で、本来ならば 360 度の パノラマが開け、南には今治市街、天気がよければ南東に石鎚連峰、そして北西の 方向に来島海峡大橋を見ることができるのですが、あいにくの霧で下界の視界はほとんど楽しめませんでしたが、通常では見ることのできない霧のかかる幻想的な景 色を体験することができました。

 展望台を後に再び「吉海いきいき館」に戻り、「徒歩グループ」はバスで「サイ クリンググループ」は、自転車で「吉海ばら園」を経由して、宿の「瀬戸内荘」へ チェックインしました。ばら園では、バラのソフトクリームもぜひ味わってほしか ったのですが、時間が遅くお店は閉店しており割愛となってしまいました。 <「瀬戸内荘」でのひととき> サイクリングの一部グループがバラ園から途中の道を間違え、それに伴いバスも予定コース を外れたため、全体が宿へ到着したのが、17 時過ぎとなってしまいました。瀬戸内荘宿泊の グループは、そのまま入室し、お風呂に入ったりすることができたのですが、徒歩 10 分ほどの夕食をいただきました。


《全体交流会》

 離れた宿「さだめ」に宿 泊した方々は、荷物を置 いて入浴時間がとれない まま、とんぼ返りで「瀬 戸内荘」に戻らなければ ならないといった慌ただ しさのなか、予定より 30 分遅れて 18 時半から瀬戸内荘1階大広間で宿自慢食事が一段落した 19 時前から参加者やゲストの方々による出し物など参加者の村上さん と原田さんの司会で楽しいひとときを過ごしました。

うたごえリーダーと「みんなで歌う時間」

 今回のイベントのために大阪の「ともしび歌声広場」で、長年ステージリーダーをされ ていた一ノ瀬陽子さんと宮本由美さんが昨年に続いてゲストとして参加してくださり、 歌やリトミックなど参加者の楽しい交流のひとときをつくりだしてくださいました。ま た、お二人は往復の長距離バス車中でもみんなで歌う 楽しい時間をもってくださいました。


竹細工「かえるかえる」

 4年連続ゲストで来てくださっている NPO 法人森林 ボランティア竹取物語の会の市山二郎さんの指導で竹 細工にチャレンジしました。事前に大部分の作業をし <「かえるかえる」の出来上り> てくださっていたため比較的簡単に素敵な作品ができ、イベント記念の素敵なお土産と なりました。





「何でもコンクール」

 「何でもコンクール」では、廣岡愛子さんの沖縄の楽器「三線」の演奏、堀康次郎さ んのスコットランドの楽器「ティーホイッスル」の演奏、田中充代さん・山本美智子 さんの「コカリナ」演奏、コカリナと一ノ瀬さんのコラボ演奏「365 日の紙飛行機」・「幸せ運べるように」・「エーデルワイス」に合わせて歌っ たり楽しいひ とときを過ご しました。

また主催者 からの出し物 として

  1. CVJ理事の武田亥三男さんの「ロールピアノ演奏」

  2. 田村智子さん の「腹話術」

  3. イベントを支えてくださった CVJメンバーの紹 介

  4. モンベル社協賛の品物(自転車の絵柄のタオル) (株)わかさ 生活から「ブルーベリー飲料」の提供の披露と記念写真撮影などが行われました。

 さらにこの時間を利用して希望者を対象に武田亥三男さんに「似顔絵」を描いていた だいたりもしました。 その後、予定していた「縁日体験」は、手違いで品物を車に積み 込み忘れで、できないというハプ ニングもありましたが、参加者一 同とても楽しいひとときを過ご しました。 1日目の公式プログラムはここまでで、就寝する方のために大広間を2つに仕切ったり入浴時間をとるなど、しばし自由 時間を過ごし、21 時半から参加者交流会が行われました。



<サイクリング途中のスナップ>


《 参 加 者 交 流 会 》(有志のみ参加) 参加者交流会は、大広間を半分に仕切った会場で、夕食時には提供されなかったビール、焼酎、ワイン、日本酒などのアルコール飲料も出され、自己紹介も兼ねた歓談と交流のひとときを過ごしました。毎年この時間を楽しみにしておられる方も多く、23 時まで大いに話が弾みました。「さだめ」宿泊メンバーの女性・視覚障害をもつ方のために I さんの温かいボランティア精神で、車 での送迎もなされました。

※ 4 月 9 日 ( 日 )( 第 2 日 目 )

 早朝からボランティアの方々の協力で大広間の布団を片づけ、7 時から朝食。そして8 時に「徒歩グループ」はバスで大三島の盛港へ。「サイクリンググループ」は、尾道のサイ クリスト3人のサポートを受けて、ゴールの生口島に向けてスタートしました。

<2日目サイクリンググループ>

この日のサイクリングは、8時過ぎに大島にある瀬戸内荘を出発し伯方・大島大橋を渡り伯方島へ。 さらに大三島橋を渡り大三島。さらに多々羅大橋を 渡り、広島県生口島へ至る 40kmに及ぶ「しまな み海道」 のハ イライトといえるコースです。 昨夕の反省も踏まえ、リーダーには笛を用意し、車列が長くならないように信号の多い ところでは待つ機会を多くし、できるだけ隊 列を整えるようにして進みました。



 途中、筋肉痛や体調が悪く2人がリタイヤ されましたが、早めの申し出があったため、伴走車との連絡もうまくいき、予定通り 10 時半に最初の目的地・大三島にある多々羅運動公園に到着しました。





 


駐車場でちょうど 10 時半に約束をした「瀬戸内荘」の車と落ち合い、昼食のお弁当を受 け取り、時間的には少し早かったのですが、持ち運ぶのもたいへんということもあり、多 々羅大橋を見渡せる景色のよいベンチや広場 で昼食タイムをとりました。また、この時間に は多くの参加者が名物の塩ソフトクリームを食 べるなどしてくつろぎました。 食後は、自転車を押してすぐ近くの“サイク リスト聖地の碑”の前で集合写真をとり、今回 のゴールとなる多々羅大橋を渡り、生口島に向 かい ました。



 多々羅大橋では、


支柱の下に備え付けられた拍子木を叩くと「鳴き竜」と呼ばれる“パーン”と 乾いた音が反射しながら空に向かって登っていく 現象を全員が体験したり、橋脚を見上げて大声を 出しその反響を確かめたりもしました。

 多々羅大橋からの一般道に出る途中には国産レモンの 90% を産出しているといわれてい るレモン畑を見ながらの下り坂となりました。

 生口島 に下り てから ゴール となる 瀬戸田 観光案 内所ま での6 kmほ どは平 坦で海<「サイクリストの聖地」記念碑で集合写真> 岸線を 走るコースで、途中サンセットビーチの景色を楽しんだりして、予定より1時間以上も早い 12 時過ぎに到着することができました。 レンタサイクルをベルカントホールにある観光案内所に返却した後は、最終合流地点の「 ドライブイン富士」で買物をしたり、しおまち商店街散策など徒歩グループが到着した 14 時 20 分までゆったりと過ごしました。


< 2 日 目 徒 歩 グ ル ー プ >(詳しくは後述「公式報告」参照)

「徒歩グループ」21 名は宿でお弁当を受け取り、バスに乗 り8時過ぎ出発。2つ先の島・大三島の北西側にある盛港へ。 ここから9時5分発のフェリーで大久野島に移動しました。 この島は、大戦中毒ガス工場が設けられ地図から抹消された というエピソードのある島で現在では野生のウサギがいたる所で見られ、外国人観光客も多いという島です。ここでは約 1 時間45 分過ごした後、フェリーで盛港へ戻り、 近くの公園でお弁当を食べ、バスで同じ大 三島南端に戻り、伯方島との間にかかる大三島橋(328mのアーチ橋)を徒歩で渡る 体験をし、最終集合地点の「ドライブイン富士」で合流しました。


<帰路>

 徒歩グループが到着後、バスに預けた荷物を受け取り、神戸空港から 19 時過ぎの便で 関東へ帰るメンバーと神戸在住のメンバー2人の合計3名はここから一足先に伴走車で 帰路に。他のメンバーもトイレ休憩を終え、全員バスに乗り帰路につきました。

 本来なら隣の因島にある「万田酵素」の工場見学を予定していたのですが、14 時 45 分 と出発が遅くなったためキャンセルし、直接大阪に戻ることにしました。帰路は、因島・ 向島を経由し新尾道大橋を渡り、広島、岡山、兵庫と西から東へというコースで、大阪へ と戻りました。

 車中では参加者全員が感想を述べ合ったり、カラオケや うたごえリーダーと共に“歌のひととき”、また、イベント で残った食品・飲み物などを景品にイベント中のエピソー ドをクイズにした出題に大いに盛り上がったりしながら遠 距離バス移動の時間を過ごしました。 今回のイベントは、多くの感想でも述べられているよう に最新の気象庁のコンピューターの予報を参加者の熱意で くつがえし、幻想的なしまなみ海道の風景と満開の桜を楽 しむという貴重な体験ができたイベントとなりました。

<文責> イベント担当 大島政廣 (おおしま まさひろ)

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